タヌキ
タヌキ Nyctereutes procyonoides(食肉目イヌ科)
形 態 |
食肉目イヌ科に属する中型の哺乳類である。 体色は全身白毛が少しまだらに入った灰黒色で、四肢は濃褐色。尾はふさふさし、尾先は黒毛が目の周囲には黒のやや濃いパンタ模様がある。 頭胴長50~60cm、尾長15cm、体重3~5kgである。 |
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分 布 | 北海道、本州、四国、九州、奥尻島、佐渡、瀬戸内諸島(淡路島、小豆島、屋代島)、壱岐、甑列島、天草上島・下島などに生息する。奥尻(北海道)・知夫里(隠岐諸島)の両島には移入されたことが知られている。 |
生息環境 | 郊外の住宅地周辺から山地まで広く生息するが、亜高山帯以上に生息することは少ない。 |
食性 | 雑食性。鳥類、ノネズミ類などの小型動物、昆虫、作物や果実類などを採食する。キツネやイタチ類に比べ、狩りが苦手なため、甲虫の幼虫、 ミミズなど土壤動物の採食量が多い。 |
繁殖 | 年1回、春に3~5頭を出産する。 |
社会性 |
一年を通して雄雌が共に生活し、雄も子育てに参加する。 親子あるいは家族が近い距離に集まり生活し、排泄物を特定の場所に集中するタメ糞を行う。このタメ糞は個体あるいは家族集団間のナワバリ識別や、情報伝達などの役割があると考えられている。 |
参考文献
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阿部永・石井信夫・伊藤徹魯・金子之史・前田喜四雄・三浦慎悟・米田政明(2005)日本の哺乳類[改訂版] .
東海大学出版会.
- 農作物被害(果樹や作物など)
- タメ糞の悪臭による生活環境被害
- ゴミ捨て場を食い荒らす
- タヌキなどの中型獣の「わな」による捕獲は、1軒だけで行っても効果は期待できません。地域ぐるみで行うことではじめて個体数と被害を減らすことができます。
- 「わな」による捕獲は、鳥獣保護法、狩猟法などを遵守して適切に行う必要があります。これらの法律は県又は各市町村が管轄していますので、被害が出て「わな」で防除する場合は必ず自治体の担当窓口に相談しましょう。