動物監視に最適なカメラ|屋外で使える通信型トレイルカメラTREL 4G-Rと4G-Hを比較解説
投稿日 : 2025年08月12日
更新日 : 2025年08月21日
近年、私たちの暮らしは、さまざまな屋外トラブルに直面しています。ツキノワグマなど人に危害を加える恐れのある野生動物、農作物を荒らすアライグマやイノシシ、そして人の目が届きにくい場所での不法投棄や施設への侵入──こうした問題は全国で深刻化しています。
その対策として注目されているのが、4G通信対応の「通信型トレイルカメラ」です。従来の固定式監視カメラとは異なり、電源工事が不要で、山間部や農地、空き施設など設置が難しい場所にも柔軟に対応できることから、導入が進んでいます。
なかでも多くの現場で採用されているのが、TREL4Gシリーズ(TREL4G-R/TREL4G-H)です。
どちらもセンサーで動きを検知し、撮影された画像や映像を4G回線を通じてほぼリアルタイム(※)で送信可能。動物の出没監視はもちろん、不法投棄・侵入・盗難といった“人によるリスク”への備えにも活用できます。
本記事では、TREL4Gシリーズの特長や活用シーンを解説するとともに、TREL4G-RとTREL4G-Hの違いを比較し、選び方のポイントをわかりやすくご紹介します。
※ 通信型トレイルカメラは「撮影 → 保存 → 送信」の工程を経て画像・動画を届ける仕組みのため、撮影と受信のあいだに一定のタイムラグが発生します。ライブ配信ではなく、“ほぼリアルタイムで状況を把握するための通知型監視ツール”としてご理解ください。
- 野生動物(クマ・イノシシ・アライグマ等)の出没を監視・記録したい方
- 山間部や農地など、電源のない場所に監視カメラを設置したい方
- 不法投棄や空き家への侵入など、人によるリスク対策を行いたい方
- 屋外用防犯カメラの選び方や機種比較(TREL 4G-Rと4G-H)をしたい方
- 遠隔通知やタイムラプス機能を活用して環境や施設を定点監視したい方
目次
1. 野生動物と人為リスクが交錯する屋外トラブルの現状

この章のポイント:獣害や不法投棄、管理不全が複合する屋外環境では、継続的な監視と客観的記録が有効です。
近年、人と自然の境界線があいまいになる中で、野生動物と人間社会の摩擦が深刻化しています。とくに山間部や中山間地域では、自然由来のリスク(獣害)と人為的リスク(不法投棄・空き家・無人施設への侵入など)が混在し、地域の安全や環境保全に影を落としています。
農林水産省「全国の野生鳥獣による農作物被害状況について(令和4年度)」によれば、全国の農作物被害額は約156億円。そのうちイノシシ・シカ・サルの3種で全体の7割近くを占めています。
出典:農林水産省「全国の野生鳥獣による農作物被害状況について(令和4年度)」
また、環境省「産業廃棄物の不法投棄等の状況(令和4年度)について」では、全国で新たに134件・約4.9万トンの不法投棄が確認されています。なかでも林道・河川敷・山林など人目が届きにくい場所では、依然として継続的な投棄が多く報告されています。
出典:環境省「産業廃棄物の不法投棄等の状況(令和4年度)について」
加えて、総務省 統計局「平成30年住宅・土地統計調査 特別集計」によれば、全国の空き家数は約849万戸、空き家率は13.6%と過去最多を記録しています。空き家や管理者の常駐しない公共施設が増加する中、不審者の侵入・不審火・野生動物の営巣といった複合的なリスクが各地で問題化しています。
出典:総務省 統計局「平成30年住宅・土地統計調査 特別集計」
このように「獣害・違法行為・施設管理の不全」といった多様な脅威が重なり合う現代の屋外環境では、時間や場所、対象を問わず発生するトラブルに対し、継続的かつ客観的に状況を記録・把握できる手段が不可欠となっています。
とくに人の常駐が難しいエリアでは、遠隔で状況を把握できるような監視手段の重要性が高まっています。
1-1. 野生動物の出没増加がもたらす人身・生活・農作物被害

クマ・イノシシ・アライグマ・サルなどの野生動物が、山間部だけでなく都市近郊や住宅地にも出没するケースが増加しています。その背景には、以下のような複合的な要因が絡み合っています。
- 耕作放棄地や里山の手入れ不足によるバッファゾーン(緩衝地帯)の消失
- 生ゴミの放置や収穫残渣の管理不備など、人間側の環境整備不足
- 動物の「人間活動への順応(学習行動)」が進み、警戒心が薄れていること
- ツキノワグマなどに見られる、山林でのエサ不足や気候変動による生息環境の悪化
こうした環境要因によって、野生動物の人里進出が常態化し、現場では次のような被害が確認されています。
- 集落の周辺、農作業中、山林の散策や登山中などで野生動物に遭遇し、襲われる事故の発生
- 建物内への侵入による糞尿・破損・騒音などの生活被害(民家や農業用施設、空き家などを含む)
- 畑の収穫残さを荒らす行動
- 果樹園での未収穫果実や落果の食害
- 夜間のゴミ置き場や資材置場の荒らし
これらの被害は一度発生すると継続的・再発的になりやすく、地域住民の心理的ストレスや、農家の営農意欲を低下させる要因にもなっています。
対策として有効なのが、出没の様子を継続的に記録・可視化できる監視手段の活用です。出没のタイミングや経路を把握することで、電気柵・金網柵などの侵入防除対策や、箱わな・くくり罠といった捕獲対策をより効果的に設計・設置することが可能になります。
1-2. 空き家・無人施設に潜む人為リスクと動物被害の現実

全国的に空き家や管理者のいない施設が増加する中、それらが犯罪・災害・獣害の温床となるケースが後を絶ちません。とくに以下のようなリスクが報告されています。
- 不法侵入・盗難・不審火など、人によるリスク
- アライグマ・フクロウ・ハクビシンなどが屋根裏や物置に侵入し、営巣する動物被害
- 動物による糞尿やかじり・引っかきによって建物が劣化し、文化財や木造建築に損傷が生じるケース
また、寺社仏閣や墓地、歴史的建造物といった管理者が常駐しない施設では、次のような被害が時間帯や季節にかかわらず散発的に発生しています。
- 賽銭泥棒や落書き・破壊行為など、人による迷惑行為や犯罪
- 野生動物による周辺植生の荒らしや糞害が、景観や衛生環境を悪化させる被害
これらの施設や建物に共通しているのは、「人の目が届きにくく、異変が見過ごされやすい」構造的な脆弱性です。そのため、侵入や被害の兆候を継続的に把握するための遠隔監視手段が、現実的かつ有効な対策として注目されています。
1-3. 不法投棄がもたらす環境負荷と誘因リスク

不法投棄は、単なる「ゴミの不始末」では終わらない、深刻な環境・社会リスクをはらんでいます。特に問題視されているのは、以下のようなケースです。
- 食品ごみや動物の餌となる廃棄物が山林や原野に投棄される
- 建築廃材・家電・家具などの粗大ごみが林道や農道に放置される
- 川岸や農地周辺の裏道などにゴミが繰り返し積み上げられる
このような不適切な投棄によって、次のような二次的リスクが生じることが指摘されています。
- ヒグマ・アライグマ・ノネコなどの野生動物が、ゴミを「餌場」と認識し、人間の生活圏に出没しやすくなる
- 景観の悪化、悪臭、火災リスクの増加
- 一度不法投棄が発生すると、同様の行為が連鎖的に起きやすくなる“呼び水”効果

たとえば公益財団法人 知床財団「令和 2(2020)年度 知床野生動物保護管理対策業務 報告書」では、食品ゴミがヒグマの人里出没と密接に関連していた事例が報告されています。
これらの被害を抑止するには、人目が届かない場所でも継続的な監視ができる体制づくりが欠かせません。なかでも、証拠を記録し、投棄直後の状況を素早く把握できる通信型の監視カメラは、地域による不法投棄対策において実用性の高い手段として活用が進んでいます。
出典:公益財団法人 知床財団「令和 2(2020)年度 知床野生動物保護管理対策業務 報告書」
2. 屋外監視カメラとして通信式トレイルカメラが注目される理由
この章のポイント:通信・電源がない場所でも使える通信式トレイルカメラは、幅広い屋外監視に適した実用的な選択肢です。
農林水産省「鳥獣被害対策に活用出来る機器情報」の〈生息管理〉項目には、通信式トレイルカメラの代表機種として、TRELシリーズ(TREL 4G-R/TREL 4G-Hなど)が掲載されています。
出典:農林水産省「鳥獣被害対策に活用出来る機器情報」
このカタログでは、「全国の自治体を中心に導入されている」と実績の記述があり、野生鳥獣の出没監視を目的とした機器として、官公庁による信頼性の担保された機器として紹介されています。
なお、こうした通信式トレイルカメラは、本来の獣害対策にとどまらず、人目が届きにくい屋外環境における監視機器として、不法投棄の抑止や空き家・施設管理など多用途での活用も広がっています。
本章では、こうした通信型の屋外監視機器が注目される理由を、
- 機能面
- 実用性
- 制度的背景
の3つの観点から解説していきます。
2-1. 通信式トレイルカメラと一般的な監視カメラの違いとは?

屋外監視を目的としたカメラ機器には、大きく分けて「固定設置型の監視カメラ(セキュリティカメラ)」と「センサートリガー型のトレイルカメラ」があります。
中でも通信機能を備えた通信式トレイルカメラは、以下のような特長をもち、従来型の監視カメラではカバーしきれなかった環境下での活用が広がっています。
特徴比較 | 一般的な監視カメラ | 通信式トレイルカメラ |
電源供給 | 家庭用コンセントまたはLANケーブル(PoE)による給電が必要 (※1) | 電池式・太陽光パネル対応(※2)などインフラ不要 |
設置環境 | 建物・施設内外に常設 | 山林・農地・空き地など電源のない屋外にも対応 |
監視方式 | 常時録画または動体検知 | センサー検知による静止画・動画の自動撮影 |
通信機能 | 有線LAN/Wi-Fi中心 | モバイル回線(4G LTE)を使って、撮影後にスマートフォンやPCへメール送信(※3) |
録画データ | 録画映像は、専用レコーダー(NVR)やクラウドに自動保存(常時録画が基本) | SDカード保存+通信による画像送信 |
※1:一部にはソーラーパネル対応モデルもあり
※2:拡張電源オプションの有無については、機種により異なります。
※3:近年Wi-Fiモデルの普及も進んでいます。
通信式トレイルカメラの最大のメリットは、電源やインターネット環境が整っていない場所でも、設置後すぐに使える機動性と、センサーによる効率的な監視です。
そのため、都市部よりもむしろ、山間部・中山間地域・河川敷・空き地など、人が頻繁に巡回できない場所でこそ、こうしたカメラの本領が発揮されます。
通信式トレイルカメラは、赤外線センサーによって動体(動く熱源)を検知し、自動で静止画や動画を撮影・保存します。撮影データは4G回線を通じて遠隔地に送信されるため、山間部や人目の届きにくい屋外環境でも、現場の状況を離れた場所から把握できます。
また、乾電池で長時間稼働でき、家庭用電源やインターネット回線が整備されていない場所でも設置・運用が可能です。本機器は以下のような目的で活用されており、多用途監視に対応できる点が評価されています。
- 野生動物対策:夜間に行動する動物の出没状況を記録することで、被害の兆候を早期に把握
- 空き家・無人施設の監視:遠隔地でも出入りの有無や状況確認が可能
- 環境モニタリング:植生や水位変化など、センサーで検知しにくい対象を定点撮影で可視化
※これらの具体的な活用方法や機能面の詳細については、次章で詳しく紹介します。
なお、赤外線センサーは「動く熱源」に反応するため、無人の車両や停止中の物体には基本的に反応しません。
ただし、人が乗車していたり、エンジンが稼働中で熱を帯びている車両は、状況によって検知されることもあります。また、水中の動物や爬虫類・両生類などの変温動物は、体温が周囲環境と同調しやすいため、センサーでは感知されにくい特性もあります。
2-2. 導入実績が増えている背景
通信式トレイルカメラの普及が進んでいる背景には、従来の防犯・監視カメラでは対応しきれなかったコスト・インフラ・環境面の制約を克服できる実用性があります。
以下に、導入が加速する主な理由を整理します。
- 公的カタログへの掲載で信頼性が担保
農林水産省「ICT機器カタログ(鳥獣被害対策に活用出来る機器情報)」に掲載されており、仕様や価格が明示されていることから、自治体や農協をはじめとする公的機関でも安心して採用されています。 - 設置コストと運用のしやすさで優位性
通信式トレイルカメラは、家庭用電源やネット回線が不要なため、電源工事やネット配線が前提となる一般的な監視カメラと比べて設置が簡易です。設置費用や手間を抑えつつ、必要な場所にピンポイントで複数台を展開しやすいのが特徴です。 - 柔軟な価格帯と複数台導入のしやすさ
モデルによっては6万円台から導入可能なものもあり、コストパフォーマンスに優れる点が現場で評価されています。複数地点の監視を必要とする自治体や農業法人では、予算内での多点設置を実現しやすくなっています。 - 3キャリア対応・IP66防水で高い設置自由度
NTTドコモ/KDDI(au)/ソフトバンクの回線に対応し、防塵防水性能はIP66相当。森林、農地、河川敷、山林、空き家敷地内など、屋外の多様な環境でも安定して運用できます。 - 制度活用による導入ハードルの低減
「鳥獣被害防止総合対策交付金」などの制度により、機器購入費が助成対象となるケースもあり、公費による導入が進みやすい状況が整っています。

このように、通信式トレイルカメラは従来型監視カメラの課題をカバーする選択肢として、屋外の過疎地・山間地・管理不在施設などで急速に導入が進んでいます
3. 通信型トレイルカメラの強みとは?TREL4Gシリーズに共通する5つの特長

この章のポイント:TREL 4Gシリーズは、遠隔通知や夜間撮影、定点観測にも対応できる多機能モデル。初めての導入でも扱いやすく、幅広い現場で実用性が評価されています。
「必要な場所に、必要なだけ設置したい。」
そう考えても、屋外カメラの価格や設置条件がハードルとなり、導入をためらっている方も少なくありません。
TREL 4Gシリーズは、通信型カメラとしては導入しやすい価格帯でありながら、野生動物対策・不法投棄監視・空き家管理・環境モニタリングといった多様な課題に1台で対応可能な拡張性を備えています。
とくに山間部から市街地まで、広範囲にカバーが必要な場合や、複数拠点への設置が求められる現場では、「導入コストの低さ」と「運用のしやすさ」の両面から評価が高まっています。
本章では、TREL 4Gシリーズが現場で支持されている主な5つの特長を紹介します。
- 4Gリアルタイム通知
出没や侵入などの動きをセンサーが検知すると、自動で撮影を開始し、画像をすぐにメールで送信。現場にいなくても、スマートフォンやPCから状況を即座に把握できます。 - ノーグロー赤外線 × 高画質記録
不可視赤外線により、夜間でも動物に気づかれずに撮影が可能。最大3600万画素対応のモデルもあり、昼夜問わず鮮明な静止画・動画を記録できます。 - タイムラプス/スケジュール機能に対応
タイムラプス機能で、センサーに反応しない環境変化も自動撮影。スケジュール機能により、特定の時間帯だけの記録も可能。いずれの機能も、用途に応じて個別に設定・運用できます。 - 日本語UI&マルチSIM対応
日本語表示の設定画面により、専門知識がなくても直感的な操作が可能。NTTドコモ/KDDI(au)/ソフトバンクの主要3キャリアに対応し、設置場所の通信状況に応じて柔軟に選べます。 - オフライン撮影モード
通信圏外や送信不要な場面でも、検知した動きをSDカードに記録。インフラに依存しないため、山間部や携帯圏外の環境でも安定して監視が行えます。
3-1. 動物の出没をリアルタイム通知|4G通信とノーグロー撮影
資材置き場へのツキノワグマの侵入、農作物を荒らすアライグマやイノシシ、さらに在来生物を捕食して生態系への影響が懸念されるノネコ(野生化したイエネコ)など、野生動物や野良動物による被害は多岐にわたります。
TREL 4Gシリーズは、赤外線センサーで動きを検知すると自動で撮影を行い、画像を4G回線で指定のメールアドレスに即時送信します。これにより、いつ・どこに・どの動物が出没したかをいち早く把握でき、現場での迅速な対応が可能になります。

また、クマ・イノシシ・アライグマといった多くの野生動物は夜行性であり、人目を避けて夜間に行動する傾向があります。TREL 4Gシリーズは、ノーグロー(不可視)赤外線LEDを採用しているため、夜間撮影時にも一切の発光がなく、動物に気づかれずに自然な行動を記録できます。
これは、野生動物の警戒心を刺激せずに出没状況を把握したい現場において、大きな利点となります。

なお、本機は「撮影 → 保存 → 通信」の工程を経るためライブ映像の配信には対応していませんが、撮影から送信完了までは環境や画像サイズによって異なり、数秒〜数分程度で完了します。ほぼリアルタイムに近い形で現場の状況を把握することが可能です。
※通信状況や送信する画像のサイズによっては、送信に時間を要する場合があります。
3-2. 不法投棄・空き家を見張る屋外用防犯カメラとして活躍
山間部の林道や空き地、工場・店舗の裏手など、人の目が届きにくい場所では、不法投棄が深刻な問題となっています。また、人口減少に伴って増加する空き家は、不法侵入や不審火といった犯罪リスクを抱えており、管理者不在のまま放置されるケースも少なくありません。
TREL 4Gシリーズは、こうした人目の届きにくい場所に設置することで、不審な動き(人の接近や動物の出入り)を赤外線センサーで検知し、自動で撮影を開始。撮影された画像は4G通信を通じてほぼリアルタイムで送信され、離れた場所から状況を即時に把握することが可能です。

なお、赤外線センサーは「動く熱源」に反応する仕組みであり、無人の車両や停止中の物体は基本的に検知されません。
また、車内に人が乗車していたとしても、窓越しの場合は赤外線が遮断されるため、検知されない可能性が高くなります。ただし、エンジン稼働中で車体が発熱していたり、人が車両から降りて動いているような場合には、検知されることがあります。
夜間でも発光せず撮影可能なノーグロー(不可視)赤外線LEDを搭載しているため、犯行を行う人物に気づかれずに撮影でき、証拠記録にも効果的です。
また、画像の送信先は複数設定(4Gシリーズは最大4件のメールアドレスを設定可能)できるため、自治体・警備会社・地域住民などが同時に通知を受け取ることができ、連携した初動対応や情報共有にも活用されています。
3-3. タイムラプス+スケジュールで環境の変化も定点記録
TREL 4Gシリーズのタイムラプス機能とスケジュール機能を使えば、一定間隔で自動撮影した静止画を、4G回線を通じて毎日指定した時刻に送信することも可能です。
送信されたメールには画像とあわせてバッテリー残量やSDカードの使用状況も記載されているため、現地に赴かずともカメラの稼働状態を常時確認でき、遠隔地でも効率的に監視を続けることができます。
この機能は、たとえば以下のような長期的な記録・観測に活用されています。
- ダム湖の流木監視や河川水位の変化
- ナガエツルノゲイトウ・オオバナミズキンバイなど外来水生植物の拡散監視
- 森林再生やビオトープ造成など自然共生サイトでの植生変化の記録
- 法面(のりめん)崩壊や地盤沈下の早期兆候の可視化
- 建設・土木工事の進行記録や施工段階の工程監視
とくに建設現場では、センサー検知に依存せず、定点撮影によって工程を記録できるという特性が重宝されています。工事の進捗状況を定期的に可視化できるため、報告書やプレゼン資料用の記録素材としても高く評価されています。
撮影間隔は、TREL 4G-Rでは最短3分〜最長24時間、TREL 4G-Hでは最短5分〜最長8時間まで設定可能で、観測対象の変化スピードや現場環境に応じて、柔軟な運用が行えます。
3-4. 遠隔設定・操作が可能なIoT対応トレイルカメラ
「IoT機器」と聞くと、導入や操作に専門知識が必要だと感じるかもしれません。実際、TREL 4Gシリーズも初期設定には一定のITリテラシーが求められる場面がありますが、一度セットアップが完了すれば、その後の運用は非常にスムーズです。
カメラ本体は日本語メニュー対応で、設定画面や取扱説明書も日本語で構成されているため、基本操作の理解は比較的しやすくなっています。また、SMS機能(ショートメッセージサービス)や専用スマートフォンアプリを利用することで、遠隔からの設定変更や撮影・送信の指示も可能となり、現場に赴かずに柔軟な運用が行えます。

さらに、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクのSIMカードに対応しているため、エリアや用途に応じて最適な通信キャリアを選択でき、設置の自由度も高くなっています。
なお、TREL 4Gシリーズには詳細な取扱説明書が同梱されており、基本的な初期セットアップはご自身で完了できる構成となっています。
ただし、
「撮影はできているのに画像が送られてこない」
「通信は通じているはずなのに通知が来ない」
といった初期設定のつまずきも一部で見られます。
そこで、当店では、通信式トレイルカメラの初期設定に不安がある方向けに、実際の操作画面のキャプチャ画像付き初期設定マニュアルを用意しています(※当店でご購入いただいたお客様限定のサポートです)。
設定に関して不明な点がある場合は、お気軽に当店サポート窓口までご相談ください。
3-5. 通信圏外でも撮影可能|センサーカメラとして活用できる

「通信トレイルカメラ」と聞くと、携帯電波が届かない場所ではまったく使えないと思われがちです。しかしTREL 4Gシリーズは、通信圏外では“通信機能は使えない”ものの、通常のセンサーカメラ【スタンドアロン型(非通信型)センサーカメラ】として問題なく使用できます。
本シリーズは4G通信によって画像の即時送信が可能な一方で、通信が行えない環境では、撮影データを本体のSDカードに保存する非通信型トレイルカメラとして運用できます。そのため、山間部や携帯電波の届かない谷間、森林内といった環境でも、従来のセンサーカメラと同様の使い方が可能です。
もちろん、通信が使えない場合はSDカードを定期的に回収する手間が発生するというデメリットはありますが、センサー撮影やタイムラプス撮影による撮影性能や記録画質は通信の有無に関係なく維持されるため、「記録を残す」カメラとしては非常に優秀です。
TREL 4Gシリーズは、通信可能な場所では画像の遠隔送信、通信圏外では高性能センサーカメラとして活躍する、柔軟性の高い機器です。用途や設置環境に合わせて、最適な使い方が選べます。
4. TREL4G-RとHの違いを比較|選び方の決め手は「目的」と「価格」

この章のポイント:TREL 4G-RとHの機能・価格の違いを整理し、設置目的や環境に応じた最適なモデル選びのポイントを解説します。
監視対象や設置場所によって、最適なカメラの選択は異なります。TREL 4Gシリーズには、柔軟なスケジュール設定や電池容量(※1)にもやや余裕があるTREL 4G-R と、価格を抑えつつ高画素(※2)記録が可能な TREL 4G-H の2モデルがあります。
※1:使用環境により変動します。特に夜間撮影やSMS機能の使用はバッテリー消費が大きくなります。
※2:画素数が高い=画質が良いとは限りません。TREL 4G-Hは最大約3600万画素の静止画記録に対応しますが、TREL 4G-Rは画素数を抑えながらも、画像処理の最適化によって「見た目の鮮明さ」で勝ると評価されるケースもあります。


この章では、両モデルの違いを比較しながら、目的・価格・運用環境に応じた選定ポイントを詳しく解説します。初めて導入する方から、複数台の展開を検討している方まで、最適な選び方のヒントが得られる内容です。
4-1. 柔軟なスケジュール設定・GPS・設置性で、TREL 4G-Rは“現場志向”の高機能モデル
TREL 4G-Rは、多機能性と柔軟な設定で運用の自由度が高いモデルです。 とくに注目すべきは「曜日と時間帯ごとに制御できる撮影スケジュール機能」や「安定稼働を支える電源構成」、そして「設置性・位置情報対応」といった、現場運用を見据えた実践的な仕様になっている点です。
スケジュール機能では、最大4つの時間帯を曜日ごとに細かく設定できるため、「平日の日中だけ記録」「週末は夜間を重点監視」といった現場ごとの活動パターンにあわせた柔軟な運用が可能です。
また、4G-Rは単三電池12本対応で、4G-Hよりもやや長時間の稼働が可能。頻繁な電池交換の手間を軽減し、長期設置や巡回しにくい場所での監視にも向いています。
※ただし、稼働時間は使用環境により変動します。特に夜間撮影やSMS機能の使用はバッテリー消費が大きくなります。

加えて、GPS機能をオンにしておくことで、画像送信メールに緯度・経度情報が自動的に記載されます。これにより、どこで撮影された画像かを遠隔でも正確に把握できるため、複数台を運用している現場や広域を対象とした監視で特に有用です。

さらに、SMSによる遠隔操作でカメラの現在位置を取得することも可能なため、設置場所の確認や、万が一の紛失・盗難時の位置特定にも活用できます。
送信モードは、
- 撮影ごとの即時送信
- 定時送信
- 送信オフ
の3パターンを搭載しており、用途に応じた通知頻度の調整が可能です(※4G-Rは①②の併用も可能)。
設置面でも、TREL 4G-Rは本体の背面と底面の両方に三脚ネジ穴(1/4インチ)を搭載しており、ポール・壁面・架台など現場の条件に応じた柔軟な固定が可能です。設置角度や安定性を重視する場面では、この構造が機器運用の自由度を高める要素となります。

※TREL 4G-Hは背面のみのネジ穴構造ですが、別売の「ダイレクトツリーマウントセット」等を併用すれば柔軟な固定にも対応可能です。
4-2. コスパ重視なら4G-H|複数台導入にも適した本体完結型モデル

TREL 4G-Hは、6万円台という価格帯ながら、現場で必要な基本機能をしっかり備えた高コストパフォーマンスモデルです。特に複数拠点への展開が求められる現場では、価格面での導入ハードルの低さと、扱いやすさから、実際の監視業務でも広く採用されています。

本体には液晶モニターと日本語メニューを搭載しており、カメラ単体でその場で設定することも可能です。TREL 4G-Rと異なり、PCによる設定ファイルの作成は必須ではないため、PC環境がない現場でも導入が可能です。
※もちろん、4G-HでもPCによる設定ファイルの作成が可能で、設定作業の効率や正確さの面ではPCを使ったほうが入力ミスを防ぎやすく、実務上はよりスムーズです。
また、静止画は最大約3600万画素の高解像度に対応し、静止画と動画を同時に記録できるモードも搭載。
※画素数は記録サイズを示す目安であり、必ずしも画質の良し悪しを決定づけるものではありません。実際の画質は、レンズ性能やセンサーの感度、画像処理技術など複数の要素によって決まりますが、TREL 4G-Hは監視用途において十分な記録品質を備えています。


スケジュール機能は1パターンのみとシンプルですが、操作が直感的なため、複数台の一括導入や、管理負担を抑えたい現場に適しています。
同シリーズのTREL 4G-Rが8万円台であるのに対し、TREL 4G-Hは2万円以上価格を抑えた設計となっており、「まずはコストを抑えて導入したい」「必要最低限の機能で十分」といったニーズにマッチする選択肢です。
4-3. どちらを選ぶべき?設置環境と目的別に最適なモデルを選択


TREL 4G-RとTREL 4G-Hは、いずれも遠隔操作や通信機能を備えた高性能なトレイルカメラですが、現場の用途や運用スタイルに応じて適したモデルは異なります。
たとえば、曜日や時間帯ごとに柔軟なスケジュール制御を行いたい、位置情報(GPS)で撮影場所を記録したいといった現場では、スケジュール機能やGPSを搭載したTREL 4G-Rが向いています。また、単三電池12本対応で、やや長めの稼働が可能な点も、巡回しにくい場所での運用に適しています。
一方で、初期費用を抑えたい、シンプルな機能で十分という場合には、TREL 4G-Hが有力な選択肢です。価格帯は6万円台と手頃で、複数台をまとめて導入しやすいという点も現場では評価されています。
どちらのモデルもSDカード保存や非通信環境での運用が可能ですが、SIMの通信プランや電池の消費量は、送信頻度や使用環境によって異なるため、目的や運用条件に合わせたトータルでの検討が必要です。
※TREL 4G-Hは最大約3600万画素の静止画記録に対応していますが、これは補間処理による記録サイズの最大値であり、画素数がそのまま画質を保証するわけではありません。実際の見え方や明瞭さでは、4G-Rの方が見やすいと感じられるケースもあり、用途や確認方法に応じて選ぶことが重要です。
5. 活用範囲を広げるオプションと対応アクセサリ
この章のポイント:TREL 4Gシリーズは、純正オプションとの組み合わせで盗難・悪天候・長期稼働に対応でき、過酷な環境でも安心して運用できます。
TREL 4Gシリーズは乾電池駆動により単体での設置が可能ですが、設置環境や用途に応じて周辺機器を追加することで、安全性・耐久性・利便性をさらに高めることができます。
特に山間部や長期設置を前提とした監視運用では、人による盗難や野生動物による破壊といったリスクが伴うため、機器を保護しながら効率的な稼働を実現するには、動作確認済みのメーカー純正アクセサリの活用が推奨されます。
すべて動作確認済みの純正オプションで構成されており、互換性や不具合の心配がなく、現場ごとの要件に合わせてスムーズに拡張できます。
5-1. 盗難防止・雨風対策など、安心運用を支える周辺機器
TREL 4Gシリーズ対応の主な純正オプションは、以下のようなラインナップです。
- カメラ用雨天ルーフセット
雨や雪、直射日光からカメラ本体を保護する専用カバー。長期設置や悪天候下での運用に役立ちます。 - セキュリティパッケージ
金属製のセキュリティケースとロック機構でカメラ本体を保護。ワイヤーや南京錠での固定が可能で、盗難やいたずら対策に効果的です。 - セキュリティパッケージ+雨天ルーフセット
防犯性と耐候性を同時に強化できる組み合わせで、過酷な環境でも安定した監視を実現。 - ダイレクトツリーマウントセット
木の幹やポールなど、垂直面へのしっかりした固定が可能な専用ブラケット。上下左右に角度調整ができるため、撮影方向を正確にコントロールできます。ベルト固定では難しい微調整や、高さを活かした見下ろし撮影にも対応可能です。 - セキュリティパッケージ+ダイレクトツリーマウントセット
防犯性と設置自由度を両立できる構成。現場への固定設置と盗難防止を同時に叶えます。 - カメラ用ACアダプターセット
家庭用電源が確保できる現場では、電池交換の手間を省けるAC電源運用が可能になります。常時監視が求められるケースに最適です。
これらのオプションは、以下のような場面で導入効果を発揮します。
- 盗難リスクの高い資材置き場や山林部での監視
- 雨・雪・風にさらされる屋外環境での長期設置
- 定点観測やタイムラプスを長期にわたり安定して行いたい現場



TREL 4Gシリーズは、必要に応じて後から拡張できる柔軟性があり、設置環境・監視期間・用途に応じた最適な構成が組める点が現場で高く評価されています。
※TREL 4G-Rでは、商品ページに記載のないオプション構成もありますが、同様のオプションが使用可能です。4G-Rでのご利用を希望される場合はお問い合わせください。
6. まとめ|用途で選ぶならTREL4G-Rが次のスタンダード
この章のポイント:設置環境や運用目的に応じて「TREL 4G-R」か「TREL 4G-H」かを選ぶことで、通信型トレイルカメラの機能を最大限に活かすことができます。
通信型トレイルカメラは、遠隔監視・夜間撮影・定点観測といったニーズに幅広く対応できる屋外監視ツールです。中でもTREL 4Gシリーズは、導入のしやすさと現場対応力の高さから、公共・民間問わず多くの現場で活用が進んでいます。
この章では、TREL 4G-Rと4G-Hそれぞれの特徴を改めて整理し、「どちらを選ぶべきか」を設置環境・目的別にわかりやすく解説。それを踏まえ、TREL 4G-Rが今後のスタンダードとして推奨される理由についてもお伝えします。
6-1. 通信型トレイルカメラが屋外監視の新しい選択肢に
従来の監視カメラでは設置に電源工事やネット回線の確保が必要で、山間部や無電化エリアでの運用は困難でした。こうした課題を解決する手段として、電源不要で設置できる通信型トレイルカメラが注目されています。
TREL 4Gシリーズは、乾電池で駆動し、動体検知と4G通信により画像を即時送信できるため、現場に人が常駐できない環境でも遠隔で状況を把握できます。山林の野生動物対策や、空き家・資材置き場の防犯、環境モニタリングなど、「定点監視+即時通知」が必要とされるあらゆる屋外シーンに適しています。
通信型トレイルカメラは、単なる“防犯カメラの代替”にとどまらず、省力化・情報共有・証拠確保の手段として現場の業務を根本から支える新しい監視ソリューションとなりつつあります。
6-2. 4G-Rと4G-Hどちらを選ぶべき?──用途と設置環境で明確に分かれる
TREL 4Gシリーズは、現場のニーズに応じて選べる2モデルを展開しています。それぞれの特長を理解することで、設置環境や目的に合った最適な選択が可能です。
TREL 4G-Rは、細かなスケジュール設定・GPS機能など、多機能かつ柔軟な運用を想定したモデルです。
初期設定も簡単で、専用ツールを使えば迷わず導入できるため、初心者の方や設定に不安がある方にも適しています。また、画像の仕上がりや全体的なバランスにも優れており、業務用途での評価も高い機種です。
一方、TREL 4G-Hは、コストパフォーマンス重視のシンプル構成。
高画素記録に対応しつつも、何よりも導入価格の安さが魅力で、複数台を必要とする現場には最適です。カメラ本体だけでも設定が完結できるため、PCを使わずに導入したい方にも向いています。
どちらのモデルも信頼性は高く、優劣ではなく「設置環境と予算、求める機能のバランスで選ぶ」のが正解です。
6-3. 最後に──TREL 4G-Rは“簡単導入・省力運用”を叶える本命モデル
TREL 4G-Rは多機能性、そして運用の柔軟性を兼ね備えた、現場目線で使いやすい通信型トレイルカメラです。
スケジュール撮影やGPS記録など、長期運用や綿密な監視が求められる環境にもフィットする仕様となっており、「一度設置したら、あとは手間なく安定稼働してほしい」というニーズにしっかり応えてくれます。
導入ハードルの低さも特徴の一つで、設定ツールを使えば迷わず初期セットアップが可能。設置後は遠隔操作や通知機能により、データ回収や巡回の頻度を大きく減らす省力化にも貢献します。
さらに、当店では、4G-Rの初期設定サポートマニュアルと初期設定の手順や遠隔操作で可能な設定内容、オプションを使用した設置のコツなどを解説した動画講座をご用意しています。
動画講座はご購入前でも当店のメルマガ(完全無料)にご登録いただくことでご視聴可能です。ご検討中の方でも導入前に操作感をイメージでき、安心材料としてご活用いただけます。
✔ 初期設定サポートマニュアル(購入後、希望者に提供)
✔ 初期設定~遠隔操作までを解説した動画講座(メルマガ登録で視聴可、購入前でもOK)
製品スペックや価格、対応オプションなどの詳細は、以下リンクからご覧いただけます。TREL 4G-Rの導入をご検討の際は、今すぐ詳細をご確認ください。
その他、ご不明点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

7. よくある質問(FAQ)
Q1. 通信型トレイルカメラとは何ですか? 通常のトレイルカメラと何が違うのですか?
A. 通信機能により、撮影画像を遠隔地に送信できるカメラです。
TREL 4Gシリーズのような通信型トレイルカメラは、4G回線を使って撮影画像をほぼリアルタイムでメールなどに送信できるのが大きな特徴です。これにより、現場に人がいなくても動きを検知してすぐに通知を受け取ることができ、防犯や獣害対策において迅速な対応が可能になります。
一方、非通信型のトレイルカメラはSDカードに画像を保存するだけなので、現地に行って回収する必要があります。通信型であれば、遠隔地の状況をその場で確認できる点が大きな違いです。
Q2. 初期設定は難しくありませんか?
A. モデルによって難易度が異なります。サポートも充実していますのでご安心ください。
【TREL 4G-R】
- PCで「設定ファイル(※)」を作成してSDカードに保存する方式です。
項目を一覧で確認しながら入力できるため、初心者の方にも扱いやすく、設定ミスが起こりにくいのが特長です。 - また、メール送信設定もメーカー提供の「GI Supplyサーバー」を選ぶことで、複雑なSMTP設定が不要になります。
- 当店では、以下のサポートをご提供しています。
✔ 初期設定サポートマニュアル(購入後、希望者に提供)
✔ 初期設定~遠隔操作までを解説した動画講座(メルマガ登録で視聴可、購入前でもOK)
【TREL 4G-H】
- カメラ本体のみでも設定を完結できるため、PCを持っていない方でも使用可能です。
- ただし、文字入力(メールアドレスやサーバー情報など)をカメラ本体の小さな画面で手入力する必要があるため、多少時間がかかる場合があります。
- もちろん、PCによる「設定ファイル(※)」の作成も可能ですので、PCをお持ちの場合は、PCによる設定ファイルの作成がおすすめです。
- 当店では、4G-H購入者向けに✔ 初期設定サポートマニュアル(購入後、希望者に提供)を用意しています。
※「設定ファイル」とは、TREL4G-RおよびTREL4G-H専用のPCアプリで作成される拡張子「.BIN」のファイルです。このファイルをSDカードに書き込み、カメラで読み込むことで、通信設定やSIMカード情報を短時間で完了できます。
Q3. gmailは使えますか?
A. はい。TREL 4G-R、TREL 4G-Hの両機種とも、送信メールサーバーとしてgmailをご利用いただけます。すでにgmailアカウント(個人用または企業のGoogleアカウント)をお持ちの方は、新たにメールアドレスを取得する必要はありません。ただし、Googleアカウントのセキュリティ設定から「アプリパスワード」を発行し、その情報をカメラに登録する必要があります。
通信トレイルカメラにおける「メールサーバー設定」とは?
通信型トレイルカメラは、撮影した画像を送信側メールサーバーを経由して、あらかじめ登録した受信側メールアドレスに送信します。この「メールサーバー設定」は、送信元となるメールアカウントの情報をカメラに登録する作業です。
混同しやすいのが「受信メールアドレスとの違い」です。
- 送信側(メールサーバー設定):カメラが画像を送信するときに利用するメールアカウント(=差出人)
- 受信側:撮影画像を受け取るメールアドレス(4Gシリーズでは最大4件まで登録可能)
たとえば、送信側をtaro.yamada@gmail.comに設定し、受信側に以下の4件を登録することもできます。
- taro.yamada★gmail.com(送信元と同じでも可)
- team-security★company.co.jp
- field-monitor★city.pref.jp
- mysubmail★gmail.com
送信側には、以下のように、あなた個人のアカウントや組織で管理しているGoogleアカウントを登録できます。
- 個人利用:普段から使っている★gmail.comのアドレス(例:taro.yamada★gmail.com)
- 企業利用(Google Workspace):自社ドメインで発行されたGoogleアカウント(例:camera★company.co.jp)
- プロジェクト専用:監視カメラ専用に新規取得したgmailアカウント(例:site01.security★gmail.com)
※上記例として挙げているメールアドレスはあくまで一例です。
※★はすべて@となります。
Q4. 通信圏外でも使えますか?
A. はい、SDカードに自動保存されるため、通信ができない環境でも使用可能です。
TREL 4Gシリーズは、通信機能がない環境でも「非通信型トレイルカメラ」として運用可能です。撮影データはすべてSDカードに保存され、後日カードを回収すれば記録を確認できます。
このような運用は、山間部や無人環境での生態調査、長期の定点観測にも有効です。ただし、遠隔通知はされないため、リアルタイム監視が必要な場合は電波の届く場所への設置が推奨されます。
Q5. どんな場所で使われていますか?
A. TREL 4Gシリーズは、以下のように多岐にわたる現場で導入・活用されています。
【防犯・監視】
- 資材置き場や空き家への不法侵入の監視
人目が届きにくい場所に設置し、不審者・不審車両の動きを検知・記録。リアルタイム通知で証拠確保と早期対応を支援します。 - 無人工事現場の夜間監視や施工状況の記録
遠隔地や夜間に無人となる現場の防犯や進捗確認に活用され、管理コスト削減にも貢献しています。
【野生動物対策】
- クマ・イノシシ・アライグマなどによる農作物被害の監視
夜間でも発光しないノーグローLEDにより、警戒心を与えずに行動を記録。被害の把握と対策検討に役立ちます。 - ツキノワグマの資材置き場侵入やノネコの在来生物捕食行動の確認
生態系への影響を把握し、保護・駆除活動の判断材料として活用されています。
【環境モニタリング】
- 河川・ため池・ダム湖などでの水位変化や浸水状況の定点記録
タイムラプス機能を用い、自然環境の変化を継続的に記録。災害予兆の把握や維持管理に貢献します。 - 法面(のりめん)や山腹の地形変化、植生回復状況の監視
施工後の状況や崩壊リスクの兆候を確認する用途で採用されています。
【外来種・生態系保全】
- ナガエツルノゲイトウ・オオバナミズキンバイなど、外来水生植物の分布拡大監視
定点観測により時間変化を可視化し、拡散傾向の早期発見に繋げます。 - 「自然共生サイト」等での森林再生・生物多様性保全活動の記録
環境省・自治体・NPOなどによるモニタリング業務で活用され、施策の効果確認に貢献しています。
【農業・林業用途】
- 獣害防止フェンスの効果検証や、害獣の侵入経路特定
出没パターンや通過時間を把握することで、効率的な対策設計が可能になります。 - 林業現場や苗木保護区域での監視・防犯
資材や苗木の盗難・破壊防止として導入されるケースもあります。
Q6. 夜間の撮影も可能ですか? 動物に気づかれませんか?
A. ノーグロー赤外線により、発光せずに夜間撮影が可能です。
TREL 4Gシリーズはノーグロー(不可視光)赤外線LEDを搭載しており、夜間でも赤く光ることなく撮影できます。これにより、動物に気づかれず自然な行動を記録できるほか、防犯用途でも人に気づかれずに証拠を押さえることが可能です。
Q7. 周辺機器(オプション)はどんなものがありますか?
A. 盗難防止・耐候性・給電対応などの純正オプションがあります。
- セキュリティパッケージ(防犯ケース+南京錠対応)
- 雨天ルーフセット(カメラ保護用カバー)
- ダイレクトツリーマウント(角度調整可能な専用ブラケット)
- ACアダプター(電池不要で家庭用電源運用が可能)
※オプションはすべてTREL 4G-Rでも対応可能です。商品ページに記載のない構成もありますので、4G-Rでのご利用を希望される場合はお問い合わせください。
その他、ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。以下、商品詳細ページもあわせてご参照ください。


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