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箱わな捕獲に便利!アニマルセンサー

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こんにちは!「鳥獣被害対策ドットコム」の小野です。

今回は「アニマルセンサー」のご紹介をいたします。

箱わな捕獲用センサー仕掛け装置「アニマルセンサー」

アニマルセンサーは、箱わなでの獣捕獲に用いる赤外線センサーの仕掛け装置です。

自作の箱罠にも設置可能で幅広く活用できます。

★アニマルセンサー設置の様子

箱わなの中に入った獣の熱と大きさを感知し、内蔵モーターで線を巻き取ることで扉を落とします。

具体的な設置方法は以下の動画をご参照ください。

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センサー仕掛けで警戒心をなくして捕獲可能

箱わなで獣を捕獲する際、蹴り糸、回転式の棒などなんらかの仕掛けを設置しますが、仕掛けを避けられて餌だけを食べられる、ということはないでしょうか?

イノシシの成獣など、警戒心の強い獣はこのような傾向があり、継続的に捕獲を行っている場所についてもだんだんとその地域の獣が仕掛けについて慣れてきてしまい、警戒を強めていくことがあります。

そういった場合にアニマルセンサーを用いることで、目に見える仕掛けがなく、侵入した獣を捕獲することが可能になります。

例)蹴り糸を警戒するイノシシ

この状態では、手前の餌のみを食べたり、蹴り糸に触れないように奥の餌を食べたりするとこがあります。

例)蹴り糸がなく、警戒心の薄れたイノシシをアニマルセンサーで捕獲

一定期間の餌付けは必要です。

★実際の捕獲映像

「アニマルセンサー」の仕組み

アニマルセンサーは、熱感知センサーと距離感知センサーを装備しています。

箱わなの中に入ってきた獣の熱を熱感知センサーが感知し、さらに距離センサーが獣までの距離を測定、感知します。

これにより、設定した大きさ以上の獣のみを捕獲します。

捕獲する大きさ(獣の背丈)は概ね10cmきざみで設定可能です。

成獣を効率的に捕獲できる「アニマルセンサー」

農業被害を起こすイノシシを地域から減らしたいけれど、うりぼう(幼獣)ばかり捕まってしまい、いっこうに数が減らない、被害が減らない、といったことはありませんか?

箱わなでの捕獲の場合、警戒心の弱い幼獣が先に箱わなに入ってしまい、捕獲されることが多くあります。

その場合、捕獲されなかった成獣は、箱わなで捕まった幼獣を見て警戒心を強める、と言われています。

アニマルセンサーを用いることで、イノシシの幼獣ではなく、成獣を狙って捕獲することが可能になります。

例)幼獣の捕獲を見て箱わなを警戒するイノシシ

先に幼獣のみで扉が落ち、捕獲してしまうと、成獣は箱わなを警戒するようになります。

イノシシの成獣は1~2歳で出産を開始し、毎年1年で4~8頭の幼獣を出産します。

幼獣を多く捕獲しても、箱わなを警戒する成獣が幼獣を出産し続けることになります。

そのため、箱わなでのイノシシの捕獲については、幼獣とともにいかに成獣を捕まえるかが重要になります。

例)幼獣が入った後、警戒心が薄れ侵入したイノシシ成獣をアニマルセンサーで捕獲

同様に、イノシシを狙って設置した箱わなで、タヌキやアナグマが捕獲されてしまうことも、防ぐことが可能です。

熱感知センサーと距離センサーを装備したアニマルセンサー、効果的な捕獲の機材としておすすめします。

※「アニマルセンサー」はあくまでセンサーを用いたトリガー装置です。従来の仕掛けと同様、箱わなへの誘引は必ず必要になります。

被害地や痕跡のある場所付近に箱わなを設置し、米ぬかなどの誘引餌を設置し、カビなどが生えない
ようにしっかり管理しましょう。

イノシシが餌に執着し、箱わなに定期的に餌を食べに来ることが確認できたら、スイッチを入れるようにしましょう。

※見回りは定期的(原則は毎日)に行い、捕獲個体の処理はすぐに行いましょう。捕獲されているイノシシを見て、他のイノシシが学習するのを防ぐ必要があります。

※「アニマルセンサー」は、国の鳥獣被害防止総合対策交付金(平成26年度)「ICT等を用いた新技術の実証」の対象となります。

侵入防護柵(電気柵やワイヤーメッシュなど)と箱わな、アニマルセンサーを組み合わせることで、定額補助が受けられます。(※防護柵は自力施工でなければ1/2補助)

是非ご活用ください。

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この記事を書いた人

小野 晋

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