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外来種ヌートリアはネズミ算式に増加する!

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こんにちは、地域環境計画の井原です。

株式会社地域環境計画は「鳥獣被害対策.com」の運営会社です。

私が住んでいる愛知県周辺では、外来種であるヌートリアをよく見かけます。

先日も長良川で出会いましたが、近づいても逃げることをしません。

南米原産、岡山県から広がり西日本に多いとされますが、富山県や新潟県、北は青森県でも確認事例があるようです。

温暖化で住みやすくなっているのかもしれません。

何しろネズミの仲間ですから、季節を選ばずに年中子どもを産みます。文字通り、ネズミ算式に増えていくのです。

ですから、天敵のいない日本では爆発的に増えてしまいます

夜行性と言われていますが。

昼間でも河川などでよく見かけます。

泳いでいる姿を見ると、カワウソがいるとしたらこんな感じ?などとけっこう嬉しくなってしまいます。

でもヌートリアは外来生物ですし、生態系攪乱の元となることを考えれば、喜んではいられません。

カワウソはかつて全国各地に生息し、1920年代までは捕獲されていたようです。

乱獲と河川環境の悪化によって減少し、1979年の高知県での確認以降、まぼろしの存在となっています。

ヌートリアをカワウソと間違えてしまうことが時々あるようです。

体のサイズは同じくらいでともに手には水かきがあり、姿形は似ているようです。

ただし、ヌートリアはネズミの仲間で主に植物食、カワウソはイタチの仲間で主に

  • エビ
  • カニ

などを餌とします。

日本では水辺に住んで植物を食べるヌートリアのような哺乳類がいませんでしたので、日本の生態系にうまくはまったようです。

水草だけでなく、イネや野菜も食べるなどの農業被害を起こすほか、巣穴による堤防の破損も知られています。

また、水鳥との餌の競合など生態系への影響も懸念されています。

かつての日本の川の景色を思い起こさせてくれるヌートリアですが、残念ながら人間が勝手に連れてきた、本来いないはずの生きものです。

農業被害を抑え、生態系を守っていくためにも駆除していくことが必要です。

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★関連ブログ「ヌートリアの被害と対策」⇒
https://www.choujuhigai.com/blog02/archives/2255
★ヌートリアの詳しい生態など⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/description-nutria
★ヌートリア被害でお困りなら⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/nutria

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この記事を書いた人

井原 寛人

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