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アライグマ等の自動撮影カメラによるモニタリング

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こんにちは「鳥獣被害対策.com」の小淵です。

今日の鳥獣被害対策の知恵袋は、アライグマ等の野生動物のモニタリングと自動撮影カメラについてです。

鳥獣被害対策.comでは、販売している自動撮影カメラに関して、使用方法や機種の特性等についてテストを行っています。

自宅近く(福岡県某所)周辺の環境の違う何カ所かのポイントに自動撮影カメラを設置しています。

ダム湖のほとりの植林地や溜池のそばの雑木林、都市の緑地公園等々、これまでに、

  • タヌキ
  • アナグマ
  • キツネ
  • テン
  • イタチ
  • ノウサギ
  • イノシシ
  • シカ

などの動物たちが記録されてきました。

溜糞場のアナグマ
溜糞場のアナグマ
(撮影 Bushnell TrophyCam BasicModel)

テン
テン
(撮影 Cuddeback Capture)

アライグマについては、周辺環境に生息適地はありますが、痕跡や写真撮影で確認されておらず、安心しておりました。

しかし、6月19日に、とうとうアライグマが撮影されてしまいました。

場所は溜池の近くの雑木林の中です。

しっぽのシマシマが特徴のアライグマ
アライグマ
(撮影 Moultrie M-100)

その場所では、昨年の12月からカメラの性能や動作、ライトへの野生動物の反応を確認するのためのテストを行っておりました。

つまり、平成22年12月から平成23年6月までの半年間の長期継続的なモニタリングの結果、アライグマの侵入が捉えられたことになります。

最新のテスト撮影では(7月14日時点)、新たなアライグマの撮影は行われていないため、移動中の個体が通過しただけだったのか、定着して生活しているのかは不明です。

現在(7月29日)もテストのために自動撮影カメラを設置しているため、今後のアライグマの動向も把握していく予定です。

このように、自動撮影カメラを設置すると、その場所の動物の利用動態を探ることができます。

長期継続して設置すれば、動物の生態の季節変動や分布拡大について確認することができます。

短期的な設置でもモニタリングの目的に応じた設置地点の選定を行っていれば、様々なモニタリングが可能です。

  • 利用している動物相の把握
  • アライグマとアナグマの利用頻度の違い
  • 利用している時間帯の変動

などなど

また、同一地域内のいくつかの環境(水辺、尾根、自然林、植林等々)にカメラを設置すると、環境ごとの動物の利用頻度とか嗜好性等の行動や生態についても調べることができます。

これらのモニタリングは、アライグマ等の外来生物の防除のための捕獲や有害鳥獣対策の捕獲の場合にも有効な情報を得ることができます。

外来生物防除や有害鳥獣捕獲で箱ワナを設置するのに効果的な場所は、その動物の行動圏の中で、一番利用頻度が高い場所です。

自動撮影カメラによるモニタリングを行い、周辺の環境の動物の行動圏や利用動向の把握ができれば、より効果的で効率の良い捕獲が行えるようになります。

さて、撮影されてしまったアライグマへの防除対策を検討することにしましょうか・・・

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トレイルカメラの選び方 完全ガイド

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