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きまかせ鳥獣ニュース_Vol.8

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こんにちは「鳥獣被害対策.com」の小淵です。

今日は、全国をにぎわす鳥獣対策や野生動物のニュースをまとめてご紹介します。

★山口県東部でヌートリア捕獲(2013/6/7)

『岩国市周東町の三瀬川でヌートリアが捕獲されたそうです。
県によれば県東部でのヌートリア捕獲例は初めてだそうで、水田に見慣れない足跡をみつけたために、住民が警戒していたところ、市道わきでみつけた個体を網で捕獲したそうです。

ヌートリア捕獲数は山口県内では、昨年は2匹、今年は山口市で1匹、萩市で3匹。

ヌートリアを発見したら、市や町に連絡をいただくよう、呼びかけているそうです。』

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ヌートリアの被害で困ったら⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/nutria
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★津軽のアライグマ食害対策急務(2013/6/13)

『つがる市では昨年18か所、鰺ヶ沢町では14か所で、主にスイカの食害があり、今年もアライグマ被害発生の恐れがあることから、現地研修会が開催されたそうです。

最初にアライグマの食害が確認されたのは2006年度で、2010年度頃までは被害額が40万円程度で推移していたものが、2011年度は約180万円、捕獲数も47頭に急増したそうです。
2012年度は、被害地域の拡大も見られているとのこと。』

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・アライグマの被害で困ったら⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/raccoon
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★高山帯でもシカを銃猟 環境省 仙丈ヶ岳で試験実施へ(2013/6/7)

『環境省は、ニホンジカの個体数調整のために、南アルプスの仙丈ケ岳の山頂付近で、試験的な銃猟捕獲を実施するそうです。

これまでは、亜高山帯(2500m以下)での銃猟やわな猟を行ってきましたが、高山帯でのシカの目撃が相次いでいるために、捕獲に向けた調査を早急に行うことにしたようです。

南アルプス食害対策協議会では、その他にも聖岳周辺での植生復元作業や防鹿柵内のマルバダケブキの刈り取り調査なども実施するそうです。』

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・シカの被害で困ったら⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/deer
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★ミズバショウ対策に電気柵設置(2013/6/7)

『岐阜県高山市の「山中峠のミズバショウ群落」を保護するために、住民が中心になって電気柵を設置したそうです。

2009年にニホンジカやイノシシの食害が発生しており、2010年度からは森林管理署、市、町内会で電気柵を設置し、2011年度からは本格的な保護活動を行っているそうです。

総延長300mで、昨年度侵入された箇所は2重にし、10月まで設置する予定とのこと。』

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・電気柵とは?⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/inoshishidenkisaku_syurui
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★獣害対策で牛の放牧(2013/6/11)

『福井県鯖江市で、獣害対策と雑草管理の軽減のために若狭牛2頭が放牧されたそうです。

放牧は7年目で、夏からは近くの林に移動させて飼育するとのこと。

草刈の手間が省けることと、牛の世話のために林に人が入ることでイノシシ等を避ける効果があるそうです。』

★群馬でハンター減少、獣害増加(2013/6/12)

『群馬県では、昨年度の第1種銃猟免許(ライフル、散弾銃等による狩猟が可能)の所持者数が、前年度を大きく下回ったそうです。

この5年では約3割減っているそうで、年齢別では、60歳代 44.4%、70歳代 23.7%を占め、20歳代 約1%、30歳代 4.4%、40歳代 7.6%で、高齢者層への偏りが顕著だそうです。

県では、高齢化や狩猟の人気低下が原因としており、福島第一原発事故後の野生動物からの規制値を超える放射性物質の検出による、捕獲しても食べることができない状態も、狩猟離れに拍車をかけているとのこと。』

★赤ジソで、獣害対策と所得確保の一石二鳥(2013/6/14)

『滋賀県長浜市余呉町で、生産者や地元住民有志によって耕作放棄地での赤ジソの栽培が始まったそうです。

市には、63ヘクタールの耕作放棄地があり、そのうち余呉地区は約6割の38ヘクタールを占めており、
再生可能な農地は約9ヘクタールという現状。

そこで、地元の「余呉地域耕作放棄地再生・活用対策会議」が、獣害を受けにくい品目の栽培による
耕作放棄地の解消と生産者所得の向上を目的に、赤ジソの栽培を始めたそうです。

まずはモデル圃場として、5カ所計20アールでの栽培を行い、中山間地の農家の手取り確保へのモデルケース化を目指しているそうです。』

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先週のニュースは、「地元」や「住民」等の地域の方が中心となった対策の紹介記事が多かったようです。

何年もに渡って対策が行われている場所もあり、地元中心ならではの継続性が維持されているのですね。

新しい取組みにおいても、成果がでると良いのですが、もしも食害等が減らなかったとしても、せっかくの対策を次に活かしたいものです。

対策の成果は、手法だけではなく、各地域の環境、割け得る労力等にもよりますので、防げたか、防げなかったか、だけではない、総合的な対策の評価と細部にわたるフィードバックを行うことで、具体的な良かった点、改善すべき点、またその改善手法等も検討しやすくなるでしょう。

一過性ではない「次につなげる」対策が、人や文化をつなぎ、野生動物との適切なつながりも作ってくれると信じています。

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