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サル・イノシシ・シカ用防護柵の決定版!「おじろ用心棒」の設置と効果『前編・事前確認~柵の設置』

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こんにちは、「鳥獣被害対策.com」の小野です。

今日は、先日から掲載しているサル・イノシシ・シカ用防護柵「おじろ用心棒」の事例についてご紹介します。

今回は『前編・事前確認~柵の設置』です。

『後編/柵の設置効果の検証』は次回にお伝えします(後編はこちら)。

先日、新たに千葉県富津市にて農家さんからのご依頼を受け、外周約120m、面積1,000㎡あまりの柿畑に「おじろ用心棒」を設置してきました。

「おじろ用心棒」とは、溶接金網(ワイヤーメッシュ)と電気柵の複合柵で、下部のワイヤーメッシュでイノシシとシカ、上部の電気柵でサルを防ぐ、画期的な防護柵です。

名前の由来は、兵庫県香美町の方々と兵庫県森林動物研究センターが中心となり開発した防護柵で、実験対象地が“おじろ地区”であったことから、「おじろ用心棒」とネーミングされたといいます。

柿畑の周辺では、サルとイノシシの被害が多く確認されていました。

柵の設置前に、状況確認のためにセンサーカメラを設置すると、事前情報のとおり、柿畑の中ではサルの群れが自由に行動をしていました。

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おじろ用心棒についての過去のブログは↓↓↓

★猿対策用の防護柵、設置後の留意点は?
https://www.choujuhigai.com/blog02/archives/4775
★決定的瞬間!!猿の防護柵跳び越え動画⇒
https://www.choujuhigai.com/blog02/archives/4954
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この事前調査の結果から、柿畑を防護するためには、イノシシの侵入をブロックするとともに、サルの侵入を防ぐ必要があるため、サル・イノシシ・シカの複合対策に適した防護柵「おじろ用心棒」を設置することにしました。

設置の手順は、以下のように行いました。

1)周辺環境の整備

・柿畑の周囲のミカンやクリの木を伐採し、設置後の柵をサルが飛び越えないようにします。

2)柵の設置

・その後、斜面に合せて隙間なく、柵を設置していきます。

・斜面地を含む箇所は、ワイヤーメッシュの高さを高くします。斜面上部からの飛び込みをさせないためです。

(↓これを防ぐためです!この絵は、どこかで見たような…過去ブログの使い回しか!?)

・ワイヤーメッシュ上部の高さを緩やかにそろえるため、メッシュ上部のはみ出た部分をカットしていきます。

・この上部のはみ出しを均す作業は、メッシュ部分上端と電気柵部分の隙間を5㎝に保ちつつ、設置していくためです。

・傾斜の角度が変わる箇所は、メッシュ同士の隙間ができないよう、メッシュを重ね合わせて固定します。

・隙間ができる場所はきっちり塞ぎます。

・斜面地なので、ワイヤーメッシュを運ぶのも大変です。

3)塩ビパイプの設置

・メッシュの設置作業と並行し、塩ビパイプ部分を準備します。

・今回は経費削減のため、塩ビパイプにアルミテープを巻いて使用しました。

一定の長さに切ったアルミテープの粘着面を上側にして、その上に塩ビ管を乗せて、「くるっ」と回すだけで、きれいに仕上がります。

・アルミテープを巻いた塩ビパイプを、支柱鉄筋にセットしていきます。

・ アルミテープとワイヤーメッシュの間は5㎝とします。

・ 隙間が開きすぎると子ザルが入ってしまい、逆に近接しすぎると放電してしまいます。

※この作業が『肝』になります!

・完成したら、すべての塩ビ管をチェックします!

しまった!アルミテープが支柱鉄筋に接している。。。。!

・接しないように、アルミテープをカットします。

・ここが接していると、電気柵の電気が放電し、柵が機能しなくなってしまいます。

ここまで来れば、もう少し。

ちょっと休憩です。

4)電線の設置

・塩ビパイプに電線を設置します。

・今回は4段です。

・1段目は、電線とワイヤーメッシュの間隔を5㎝の間隔を保つようにセット、1~2段目の間隔も5㎝です。

・2~3段目、3~4段目は10㎝の間隔にします。

・また、あわせて飛び出たワイヤーメッシュ部分をカットします。

・なお、この4段の電線を手早く張るコツとしては、1段ずつきっちりと張っていくのではなく、まずはラフに4段を張り、すべてを張った後に調整をします。

・こうすることで、全体のバランスをみながらピンと張ることができます。

・1~4段目の上下の連結も忘れずに、しっかりと結びます。

・この時も結び目が大きくならないよう、シンプルに結ぶことを心がけます

・最後は、「危険表示板」の設置も忘れずに!

再度周囲を歩いて見回りをし、必要な部分は補修をし、すべての作業が終わったころには真っ暗になっていました。

電圧チェックをして、終了です。

今回は設置後のサルの動きを見るため、複数台のセンサーカメラを設置しました。

さて、サル・イノシシ・シカ用防護柵「おじろ用心棒」の設置効果は次回お伝えします。

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★イノシシ・シカ&サル対策用 防護柵「おじろ用心棒」はコチラ⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/sd0001
★「おじろ用心棒」以外の防護柵はコチラ⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/boar-fence

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この記事を書いた人

小野 晋

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