こんにちは「鳥獣被害対策.com」浅尾です。
前回は「イノシシ対策~イノシシを寄せ付けない方法とは?」について書きましたが、それだけではなかなかイノシシを減らすことはできません。
そんなわけで、今回はイノシシを減らす方法についてお話ししたいと思います。
目次
イノシシを捕獲して数を減らす
イノシシを減らすためにはどうすればいいのでしょう?
捕まえて適正な数にするという管理が必要です。
実際にイノシシを捕まえる具体的な方法としては、大きく分けると銃猟とわな猟があります。
誰でも自由に捕っていいわけではないので、先ずは狩猟免許をとり、許可を得る必要があります。
この辺の詳しい話については「わな猟免許の取得への手引き」ご覧ください。
「銃猟」と「わな猟」ではどちらが効率的に捕獲できる?
では、銃猟とわな猟、どちらが効率的かご存じでしょうか?
銃猟がいいのか、わな猟がいいのかは一概に言えませんが、近年、ほとんどの地域で、銃猟による捕獲数よりも
わな猟での捕獲数が上回っています。
これは銃猟免許をもっている狩猟者が年々減少していることに加えて、箱わななどのわなが普及したことによるものと考えられています。
そんなわけで、ここではわな猟に限ってお話ししたいと思います。
イノシシ捕獲罠の種類
わなにもいくつかの種類がありますが、イノシシを捕まえるわなとして一般的なのは、「くくりわな」と「箱わな」です。
こちらは箱わなにかかったイノシシです。
●くくりわなのメリットとデメリット
くくりわなにも箱わなにも一長一短があります。
くくりわなは、イノシシなどの通り道に針金やワイヤーを設置して、通りかかった動物の脚や胴をくくりつけて捕らえるわなで、脚くくりわなが一般的です。
イノシシの通り道を熟知する必要があり、効果をあげるには熟練を要します。
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○くくりわなのメリット
- 軽いので持ち運びや移動が簡単
- 1人でも簡単に設置できる
- 箱わなに比べると遙かに安価なので数多く設置することが可能
- 餌付けをしないためイノシシ等を誘引することがない
○くくりわなのデメリット
- イノシシ以外の他の鳥獣、猟犬などが誤って捕獲される(錯誤捕獲という)場合がある
- 捕らえた獲物にとどめをさす時に危険を伴う場合がある(できれば銃器を使った方がいい)
- 錯誤捕獲した動物(例えばカモシカなどが捕れた場合)を逃がす際に、危険を伴う場合がある
- 錯誤捕獲した場合、捕らえた動物に怪我を負わせてしまう場合がある
といったことが挙げられます。
●箱わなのメリットとデメリット
箱わなは、餌で誘引するわななので、くくりわなに比べて捕獲率が高いのが特徴です。
★箱罠(イノシシ・シカ)はコチラから⇒
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○箱わなのメリット
- 捕獲率が高く、くくりわなほど熟練を要さない
- 大きくて目立つため、人が誤ってかかってしまうようなことはなく安全性が高い
- イノシシ以外の他の鳥獣が誤って捕獲されても、簡単に逃がすことができ、怪我を負わせることもほとんど無い
○箱わなのデメリット
- 大きくて重いので、数人で設置する必要があり、一度設置したら簡単には移動できない
- 車で運べる場所にしか設置できない
- くくり罠に比べてずっと高価であり、大量設置は困難
- 誘引餌が必要
- 餌で誘引するため、人里などに設置した場合、イノシシなどを集めてしまう恐れがある
といったことが挙げられます。
どちらかというと、初心者向きで扱いやすいのが箱わなで、くくりわなは熟練者向きと言えるかもしれません。
トレイルカメラを活用と罠設置後に注意しておきたいポイント
でも、自動撮影カメラ(トレイルカメラ)を使って事前にイノシシの出現傾向をシュミレーションしておけば、くくりわなでの捕獲率もアップすると思います。
どちらのわなを設置するにしても、毎日かかさず見回りをして、獲物や他の動物などがかかっていないか確認することが重要です。
特にくくりわなは、たくさん設置することができますが、自分の見回りできる範囲の個数に留めておくことが大事です。
また、近所の方などに捕獲後の処置を手伝っていただけるよう日頃からお願いしておくことも大事ですね。
最後に「これからのイノシシ被害について懸念すること」
ところで、イノシシといえば、最近とても気がかりなことがあります。
東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所の事故は、未だに収束しておらず、大変な被害をもたらしているのは皆さんご存じの通りです。
多くの地域が放射性物質に汚染されてしまったことは本当に残念でならないし、汚染された土地がこれからどうなってしまうのか心配でなりません。
何より、故郷を追われて避難を余儀なくされている方たちを思うと胸が張り裂けそうな思いです。
こんな大変な状況の中、イノシシのことを考えるのは不謹慎なことかもしれませんが、実はあの辺の地域は東北地方で最もイノシシの生息数が多い地域なんです。
人がいなくなったことにより、これからますます増えてしまうかもしれません。
獲物として捕る人もいなくなるだろうし、そもそも人が住んでいないのだからイノシシのやりたい放題です。
人を恐れなくなったイノシシはどうなってしまうんでしょう?
イノシシを始めとする野生動物の被曝の影響は?
さらに現地ではウシやブタなどの家畜が逃げ出しているらしく、逃げたブタとイノシシが交配してしまうのでは?という危惧さえあります。
イノブタはブタの多産傾向を受け継ぎ、イノシシよりも産仔数が多く繁殖力が旺盛だと言われています。
本当に心配なことばかりです。
早く原発事故が収束して、避難されている方たちが一刻も早く故郷に戻れる日がくることを願うと同時に、あの地域のイノシシ対策を始めることができる日が来ることを願っています。
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★過去の浅尾ブログ「イノシシ対策~イノシシを寄せ付けない方法とは?」はコチラから⇒
https://choujuhigai-blog.com/archives/789
★過去の浅尾ブログ「北上するイノシシたち、その被害と現状」はコチラから⇒
https://choujuhigai-blog.com/archives/833
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