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イノシシ対策用ワイヤーメッシュ柵「いのししくん」の設置方法

イノシシ対策用ワイヤーメッシュ柵「いのししくん」の設置方法

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こんにちは鳥獣被害対策ドットコムの井上です。

今回は、イノシシ対策用ワイヤーメッシュ柵「いのししくん」の設置方法についてのお話です。

ワイヤーメッシュは本来、ビル土木建築工事のコンクリートひび割れ防止や強度補強として用いられていました。

しかし、皆さんもご存じのとおり、ネット柵より丈夫で、噛み切られることはなく、安価で設置が容易であるため、イノシシを防ぐための手軽な柵として利用されるようになっています。

鳥獣被害対策ドットコムで扱っている「いのししくん」は、“イノシシ対策用に考案”されたワイヤーメッシュ柵で、最大の特徴は直径5㎜と強度の高い鉄線を使用、また地上から50㎝程度までは「うりぼう」の侵入を防ぐために、目合いを7.5㎝としているところです。

ちなみに、1枚のサイズは、

  • 高さ:1.2m×幅2m
  • 重量:5.55kg

となります。

「いのししくん」設置イメージ図
画像:「いのししくん」設置イメージ図

「設置が容易」といいますが、実際は“どのように作業をするのだろう?”と想像する方もたくさんいると思います。

そこで、今回のブログでは、ワイヤーメッシュ柵『いのししくん』の設置の手順についてお話しします。

「いのししくん」の設置手順

①まずは、設置予定地の整地

いのししくん_設置予定地の整地
画像:いのししくん設置予定地の整地

ワイヤーメッシュを設置する予定地の草を刈ったり、凸凹をなくしたりします。

特に、凸凹を残したまま柵を設置すると、地面と柵との間に隙間ができてしまい、そこからイノシシに潜り込まれてしまいます。
ここは、きっちりした対応が必要ですね。

もし、岩などがあって、どうしても凸凹が残ってしまう場合は、少し設置予定地をずらすなどしましょう。

②ワイヤーメッシュ「いのししくん」を並べる

「いのししくん」を並べる
画像:「いのししくん」を並べる

ワイヤーメッシュ本体「いのししくん」を、設置したい場所に並べていきます。

この時に気を付けることは、ワイヤーメッシュ同士が重なっており、両側5~10㎝程度の余裕が確保されていることを確認します。

【注意!】
ワイヤーメッシュを並べる際は、田畑の外側にワイヤーメッシュの縦目、田畑側に横目がくるようにします。

イノシシがワイヤーメッシュに噛みついて壊そうとした場合、田畑の外側から横目を引っ張られてしまうと、破損してしまう可能性があります。

※横目が田畑の『外側』にある場合

横目が田畑の『外側』
画像:横目が田畑の『外側』

※横目が田畑の『内側』にある場合

横目が田畑の『内側』
画像:横目が田畑の『内側』

③支柱「うりぼう」を打ち込む

動画:ワイヤーメッシュ柵「いのししくん」の設置_支柱を打ち込む

ワイヤーメッシュの設置場所が確定したら、ハンマーや打込み器(重みのある蓋付単管パイプ)等を用い、支柱「うりぼう」を打ち込みます。支柱の打ち込みは、50㎝程度を目安とします。

支柱は、田畑側に打ち込み、ワイヤーメッシュは、田畑の外側になるようにします。

支柱を打ち込み
画像:支柱を打ち込む

上部が塞がっている単管パイプ(重)を被せて、支柱を打ち込んでいます。

④ワイヤーメッシュの固定

支柱を打込んだら、ワイヤーメッシュの固定です。
まず、打ち込んだ支柱に2枚のワイヤーメッシュを合わせます。

ワイヤーメッシュの固定
画像:ワイヤーメッシュの固定

設置位置が確定したら、イノシシの潜り込みを防止するため、ワイヤーメッシュを靴で踏み込んだり、またハンマーで叩いたりして、地面と隙間ができないようにします。

ワイヤーメッシュ柵_靴で踏み込む
画像:ワイヤーメッシュ柵の下部を靴で踏み込む
ワイヤーメッシュ柵_ハンマーで叩く
画像:ワイヤーメッシュ柵をハンマーで叩く

木の根っこなどで段差が生じてしまうような場所は、段差に合わせて隙間なく設置します。
隙間ができないよう、メッシュをしっかりと重ね合わせましょう。

いのししくんを段差に合わせて設置
画像:いのししくんを段差に合わせて設置

また、急傾斜地などで隙間ができてしまったら、小さく切ったメッシュワイヤーを充て、隙間をなくします。

いのししくん_急傾斜地などで隙間
画像:急傾斜地設置による隙間をなくす

⑤結束線で本体と支柱を結び付けます

ペンチやハッカー(フッカー)を使い、ワイヤーメッシュと支柱を固定します。
慣れると、ハッカーの方が手返しはよく、作業効率が上がります。

動画:ワイヤーメッシュ柵「いのししくん」設置_結束線でつなぐ

ワイヤーメッシュ柵_ハッカー
画像:ワイヤーメッシュ柵をハッカーで結束
ワイヤーメッシュ柵_ペンチ
画像:ワイヤーメッシュ柵をペンチで結束
ワイヤーメッシュ柵_本体と支柱を結束
画像:本体と支柱を結束したイメージ

このほか、地盤の弱いところには、さらに補強となる支柱を加えるなどの対策を実施するなどの対策が必要です。

補強の支柱は、支柱「うりぼう」の強度を上げるため、柵の内側から支柱へ、斜めに設置します。

⑥ワイヤーメッシュにアンカーを打ち込みます

ワイヤーメッシュ本体1枚につき、1本のアンカーを打ち込みます。

アンカー打ち込み1
画像:アンカー打ち込み1
アンカー打ち込み2
画像:アンカー打ち込み2

これで、田畑を囲えば完成です。

作業時間は、設置場所の傾斜や地盤の固さなどの条件で異なります。
設置前の設置と整地が終わっており、比較的打込みやすい地盤であれば、約120mの柵を設置するのに、4人で1日あれば十分完成できます。

ワイヤーメッシュは、設置の手軽さ、価格の安さから、個人で購入される方のほか、行政機関での実績も豊富です。

また、ゴルフ場の外周柵補強などにも活用されています。

ご検討の際のお見積り、ご質問などございましたら、お気軽に「鳥獣被害対策ドットコム」までご連絡ください!

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この記事を書いた人

井上 剛

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